天日・手揉み塩「美味海」


高知県黒潮町、ここは、目の前に太平洋が大きく広がるサーフィンのメッカとして知られる町だ。ホエールウオッチングでも有名だ。この浜から海水をくみ上げ塩を作っている会社がある。

有限会社・海工房では4人が働いている。海水を何度もネットできた流下式塩田を通して塩水の濃度を高めていく。この高濃度の塩水を丘の上のビニールハウスに運び、ハウスの中の結晶皿で太陽の力で結晶化させていく。その過程で日に2回手で優しく揉みほぐすことを冬場は4週間かけて行っていく。生産性という言葉とは無縁な自然の摂理と手業に任せた哲学的時間である。

このような工程でできた塩は遠心分離器で脱水され、ふるいにかけ選別され、一袋ずつ計量して袋詰めされる。命の源の塩は自然の恵みと人の手により作られていく。味は優しい美味い塩である。

私は塩はいかに海水の持つミネラルバランスを引き出すかが大事だと、ここを訪れるまでは思っていた。その思いは間違っていた。塩は食べ物なのだ。塩の役目は食べ物の持つ本来のうまみを引き出す、あるいは際立たせるためにある。また塩そのものを口にしたとき苦味ではなく旨みが無ければだめだ。スペックではないのだ。頭でっかちではなく自然を素直に受け入れたい。

ここの会社では先に述べた『手揉み塩』のほかに、流下式塩田でできた塩水を平釜で、薪で炊いた塩を瓶で熟成させた『りぐる』と地元の梅で採れるカジメと呼ばれる海藻を流下式塩田でできた塩水で煮詰めて作った『黒塩』も商品化している。こだわりの塩をお探しの方におすすめの塩です。