しあわせはこぶ 讃岐のおいり

香川県内の坂出より西の地域では見慣れた米菓子「おいり」。嫁入り時に、ご近所や結婚式の引き出物で配られる祝菓子だ。このような習慣はどこにでもあるものだと子供のころは信じていた。ところが、どうも香川県内、それも主に坂出より西の香川県内でしかないものだと知った。愛媛県東部にも「おいり」と呼ばれるものはあるようだが、それはどう見てもポン菓子であり、祝菓子としての面は同じなのだが見た目はずいぶん違う。「おいり」は1センチに満たない真ん丸の形で、ほのかな砂糖味にニッキの香りがする。そして桃色、黄色、空色などパステルカラーを基調とした祝いにふさわしい色合いだ。

謂れは今から400年以上も前のこと、丸亀初代藩主・生駒親正公の姫君のお輿入れの折、領下のお百姓の一人が五色の餅花を煎って作ったあられを献上したのが始まりとされる。「おいり」を持って他家にお嫁入りすることは、「その家の家族の一員として入り、心を丸くして、まめまめしく働きますのでよろしくお願いします」という意味が込められているとも言われる。

祝い事、節句、記念日、カラフルな「おいり」でホッとしていただければと思う。

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